アイスランド🇮🇸に学生指導員を派遣しました!

2026年3月2日~4月1日(現地滞在:3月3日 〜 3月31日)の期間、東海大学男子柔道部国際交流担当の塩谷颯大さんを、アイスランド・レイキャビック近郊の柔道クラブ「Judofélag Reykjanesbæjar(JRB)」へ学生指導員として派遣しました。

塩谷さんは、現地の柔道家とともに稽古を行いながら、技術指導や交流活動に取り組みました。異なる文化や環境の中で柔道を通じた交流を深める貴重な機会となりました。

今回は、その塩谷さんから届いた活動報告をご紹介します!


こんにちは。東海大学男子柔道部、国際交流担当の塩谷颯大です。私は3月2日~4月1日の約1か月間、アイスランドへ柔道指導に行かせていただきました。

出発までの経緯と準備

2月20日、全日本学生柔道WCTとその事後合宿を終えて一時帰省していた時に、「アイスランドに1か月間、柔道指導に行かないか」というお話をいただきました。その時にはアイスランドの場所も、どんな国なのかも全くわからない状態でした。しかし、もともと予定されていた武道海外演習のデンマーク遠征が中止となったこともあり、「これ以上ないチャンスだ」と思い、すぐに親に許可を取って行くことを決めました。

出発は3月2日ということで、約1週間での準備は正直きつかったです。荷物の用意だけでなく、保険や承諾書など様々な手続きがありましたが、JUDOsのスタッフの皆さんをはじめ、私のアイスランド研修を支えてくださった方々には感謝してもしきれません。

アイスランドへの到着と現地の気候

3月3日、ケフラヴィーク空港に到着しました。合計移動時間は24時間を越え、疲れと不安、そして期待と緊張が混ざり合う中、ジョージ・ブンタキス先生が片言の日本語を交えながらとても温かく迎えてくださり、本当にホッとしました。

  
中東紛争の影響もあり、一人での海外渡航や乗り継ぎなど、緊張の連続となる移動でした


ジョージ先生のおいしい手作りごはん

実際に滞在して感じたアイスランドという国は、面積は北海道より少し大きいくらいで、人口は約40万人です。とても寒くて風が強く、一日の中で晴れ、曇り、雨、雪、霰、強風と天気がコロコロ変わる、とにかく忙しい気候が特徴的でした。

日々のスケジュールとJRBの多様なクラス

現地でのスケジュールは、午前中は観光もしくは自由時間を過ごし、夕方から柔道指導という流れでした。月曜日から金曜日までの18:00~21:00が練習時間で、ジョージ先生のアシスタントを主としつつ、一部のメニューの進行を任せていただくことも多々ありました。

ジョージ先生が着ている柔道衣は、JUDOsの前団体柔道教育ソリダリティー(2029年解散・理事長山下泰裕)のもの。ジョージ先生は、柔道教育ソリダリティー開催のコーチングセミナーの修了生です。コーチングセミナーの講師、光本先生にジョージ先生とつないでいただきました。

お世話になったJRBという柔道クラブでは、エリートクラス、楽しく柔道をするクラス、寝技クラス、女性クラスなど、細かくクラス分けがされていました。それぞれの目的がはっきりしており、日本ではあまり見ないスタイルだと感じてとても新鮮でした。また、柔軟性を高めるクラスやサーキットトレーニングのクラスもあり、柔道の技術練習だけに留まらない取り組みには驚かされました。

 

指導の中で感じた生徒たちの熱意

指導の中で強く思ったことは、現地の人たちの意思表示がはっきりしているという点です。アイスランドの柔道のレベルは、決して高いとは言えないと思います。しかし、ジョージ先生や私の指導を受ける際、生徒たちは見本をよく見ていて、真似しようと必死に挑戦していました。また、わからないことがあると積極的に質問をしてくる姿勢が、とても印象に残っています。

日々の練習では、子供から大人まで(だいたい5~50歳くらい)の幅広い年齢層の生徒たちが積極的に話しかけてくれました。そのおかげもあり、約一週間でほぼ全員の顔と名前を覚えることができました。そして何より嬉しかったのは、私の拙い英語を一生懸命に理解しようとしてくれる彼らの姿勢でした。その温かさに、私は何度も救われました。


最後のレッスンでセルフィーを撮りました。別れが寂しくて泣く子もいて、自分も泣きそうになりました。

講習会の開催と天候不良によるハプニング

3月7・8日には、アイスランド国内の他クラブの生徒も招待して、私の講習会を開催していただきました。

講習会のチラシをつくっていただきました

7日の立ち技では、組手の握りや切り方のポイントと肩車を指導し、投げ込みの披露を行いました。たくさんの技を披露しリクエストにも応えながら、「一つでも、好きな技や自分に合う技を見つけてほしい」と伝えました。8日の寝技では、光本スペシャル(寝技体さばき)と世界一周、絞め技のポイントの指導を行いました。両日とも最後には「教わった技術を、失敗を恐れず試してみよう」と伝えて乱取りを行いました。

3月21・22日には、アークレイリという街へ遠征し、試合に帯同する予定でした。しかし、直前で天候不良により中止となってしまいました。これもアイスランドならではの洗礼といえばそうなのですが、生徒たちは試合に向けて熱心に準備を進めており、日々の取り組みもよかったため、こればかりは本当に残念でした。

観光と文化交流

現地では午前中の時間を使い、アイスランドならではの素晴らしい自然や文化に触れることができました。

具体的には、世界的に有名な温泉施設である「ブルーラグーン」や「スカイラグーン」をはじめ、「ヴァイキングミュージアム」や「巨人の洞窟」、ユーラシアプレートと北米プレートの裂け目に架かる「Bridge Between Continents」などを訪れました。また、火山と近年の噴火で知られる「グリンダヴィーク」の街へも足を運び、首都のレイキャヴィーク散策や大型ショッピングモールの「クリングラン」での買い物も含め、現地の文化や生活、そして今のアイスランドのリアルな姿を肌で感じることができました。
 

さらに、滞在中にはオーロラを見ることもでき、日本では決して味わえない壮大な自然の美しさに深く感動しました。こうした観光を通じて現地の文化に直接触れた経験は、夕方からの指導で現地の方々と打ち解け、スムーズにコミュニケーションを取る上でも大きなプラスになったと感じています。


滞在中3回もオーロラを見ることができました。部屋から見るオーロラに感動しました

まとめ

出発直前の決定でバタバタと始まった1ヶ月でしたが、今回の活動を通じてアイスランドの温かい人たちと柔道で深く繋がれたことは、自分にとって大きな財産になりました。文化や言語が違っても、柔道に対する熱意があればお互いに高め合えるということを、身をもって学ぶことができました。この貴重な経験を、これからの自分の柔道人生や国際交流の活動にしっかりと活かしていきたいと思います。