中国・南京に指導者を派遣しました

NPO法人JUDOsでは、2019年12月25〜29日、中国・南京市に光本健次・本法人国際担当師範と、アシスタントとして東海大学体育学部の渡邉勇さん(3年)と齊藤むつみさん(2年)を派遣しました。

斉藤さんの報告書を掲載いたします。

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今回の訪問の主な目的は、新しく開館された日中友好南京柔道館・溧水分館で柔道指導を行うことでした。3日間にわたって行った講義に参加されたのは、溧水分館の指導者、選手に加え、南京館、宏道館の指導者、およそ30名。通訳は溧水分館の指導者であるチャンドン先生が務めてくださいました。

初日は挨拶、自己紹介から始まり、DVDを用いて柔道の歴史と理念について学んだのち、基本動作の指導を行いました。2日目は寝技の基本動作、道具を用いた楽しい指導方法などを行いました。最終日には光本先生から私たち学生の技を披露する機会を与えていただき、得意技の指導を実践させていただきました。最初はとても緊張して、自ら指導に当たることができず、自分にできることは何だろう? と模索するばかりでした。その中で、指導した内容を習得しようと質問をしてくださる指導者に全力で答えることが私にできることだと思い、行動することができました。

 

28日の午後には、南京大虐殺記念館に行きました。1937年に起きた南京大虐殺に関する資料や遺骨が陳列されており、広場には犠牲者名が記された記念碑や虐殺を描いた彫刻が置かれていました。館内には線香や花束を供える場所が数ヶ所あり、私たちも花束を供えました。記念館に入ると当時の様子や、中国の方がどれだけの反日感情を抱いているのかひしひしと伝わり非常に心が痛くなりました。戦争のないことがどれだけ平和なことなのか、今こうして不自由なく生活できることがどれだけありがたいことなのか改めて考えることもできました。

 

 溧水分館の方々の柔道に対する姿勢を見ていると、私も1人の選手として彼らから学ぶべき箇所がたくさんあることに気がつきました。柔道を通して国際交流ができる、それが柔道の魅力の一つであるということも改めて感じました。今回このような機会と与えてくださったJUDOsの皆様、溧水分館の皆様、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。    

東海大学体育学部2年 齊藤むつみ