ボツワナ🇧🇼より【柔道でつなぐ世界!No.3】

JUDOsでは、海外で柔道指導者として活躍されている方々の声をお届けする「海外からの柔道指導だより」を掲載しています。

アフリカ南部のボツワナで青年海外協力隊として活動をしている大島繁之さんからの活動報告です!


青年海外協力隊inボツワナ🇧🇼
柔道でつなぐ世界! No.3

こちらボツワナでは12月になり徐々にクリスマスが近づいています。しかし夏の真っ最中であり、気温が40℃となることもあるため寒い冬の時期である日本との違いには大変驚いています。日本のようなクリスマスのイルミネーションを見かけたことはありませんが、スーパーなどに行くと店内にはクリスマスに関する赤や緑の装飾をよく見かけています。

さて今回は私の所属先であるNGO施設内にて開催したJICA「世界の笑顔のために」プログラムの柔道衣寄付贈呈式についてご紹介させていただきます。JUDOs様をはじめ、複数の団体様から柔道衣のご寄付をいただき今回、無事に受け渡しを終えることができました。

配属直後に感じた柔道衣不足の問題

私がNGOへ配属となった今年の2月、柔道の授業を見学している生徒がいました。なぜ練習に参加していないのかと質問すると、今日は柔道衣が足りないから見学しているのだと話してくれました。日本では柔道衣が足りなくて練習ができないという状況など経験をしたことなどなかったのですがボツワナに限らず、発展途上国では柔道衣の不足が柔道普及の障壁になっていることを実感した瞬間でした。

寄付プログラムの活用

JICAでは日本の方々から物資の寄付を募って発展途上国に届ける「世界の笑顔のために」というプログラムがあります。今回の協力隊の活動を円滑に進めるためにも私は、このプログラムを活用し所属先のNGOに柔道衣を届けたいと思い、私が日本で所属している柔道団体や知人の方、そしてこの度はJUDOs様にもご協力いただき柔道衣の寄付準備を進めていきました。

複数の団体様からは代表の方や所属メンバーの皆様で作っていただいたビデオメッセージを送ってくださりましたので、贈呈式のなかで生徒やスタッフ達にご紹介させていただきました。各団体の皆様にとって海外支援活動を身近に感じてもらい、関わるきっかけとして企画することができて良かったです。


寄付のご依頼から約5か月を経て、各団体様から頂いた柔道衣が無事に到着しました。ご支援いただき、本当にありがとうございます。

寄付品が到着するまでの活動

青年海外協力隊の柔道指導者として配属となったものの、所属先に物資が十分にあるわけではなく、そのなかでどのように活動を行っていくのかを考えるのも重要な任務となっています。

寄付品が到着するまではまだ数か月ほど時間がかかるためどのように授業を行っていたかというと、初めは全員が授業を受けられる環境づくりから始めました。具体的には、柔道衣を使わなくてもできる回転運動や受け身の練習を中心に教えることにしました。ズボンが足りなければ運動しやすいパンツやジャージを持参してもらい、上着が足りなければ練習の際に交代で利用するように伝えました。とにかく、「柔道衣を着用しないと柔道の練習ができない」という考え方は持たせないように心がけました。今回の寄付品が到着したとしても、またいつか何かが不足してしまうことはずっと続いていくのではないかと思います。これからも現状でできることを考える力を忘れないでほしいと思いました。

しかしそのような思いはあるものの柔道衣が到着した今、まずはそれぞれのサイズに合う柔道衣が準備できるようにもなり、生徒たちは大変喜んでくれているのでひとまずはこのプログラムを活用できて良かったと思っています。生徒達にはこれからも一層、柔道の練習に励んでもらえたら嬉しく思います。


JICAボツワナ事務所の所長よりNGOステッピングストーンズインターナショナルに柔道衣を無事、贈呈いたしました。


贈呈式のなかで、寄付にご協力いただいた各団体の皆様からのビデオメッセージを流させていただきました。僭越ながら英訳は私が担当しております。


贈呈式には柔道の授業に参加している生徒だけでなく、当日来ていた大勢の生徒やスタッフを施設内に呼んで盛大に開催させていただきました。


贈呈式の最後に屋外で記念撮影。今回頂いた寄付品の柔道衣は、普段の練習や試合の時に利用させていただいています。


寄付の贈呈式から数週間後、ボツワナの首都ハボローネにあるボツワナ柔道連盟の道場にて柔道大会がありました。早速、頂いた柔道衣を着て大会に参加させていただきました。

ご覧いただき、ありがとうございました。ボツワナでの日常生活をInstagram(@jica_shige)でも配信しておりますので良かったらそちらもご覧ください。


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