2022年11月にポーランドに向けて発送したリサイクル柔道衣48着が、グダニスク市内の松原柔道塾に到着し、道場を主宰するアントニー・マテウスキーさんから子どもたちに手渡されました。
ポーランド・グダニスク市で松原柔道塾を主宰するアントニーさん(右)。昨年9月の来日の際、ポーランドで指導経験があり面識のあった廣川彰信さん(左)と東海大学武道館で再会
昨年、アントニーさんとともに来日したヤン君(ポーランド)とキリル君(ウクライナ)は、松原柔道塾で柔道を続けているそうです!大きくなりましたね!
→昨年9月の来日の様子はこちら
今回の寄贈はアントニーさんらが2022年9月に来日した際、アントニーさんが主宰する松原柔道塾では「毎日道場に来たいのであれば、誰であろうとも無料で受け入れている」とうかがったのがきっかけです。
無料で通ってきている子どもたちの中には、ウクライナ難民や、貧困や家庭の事情から有料のクラブに通えない子どもたちがおり、柔道衣を持っていない人がほとんどだということでした。そこで、ぜひ柔道衣を着て思いきり柔道を楽しんでほしい、ということで寄贈することとしました。
松原柔道塾に通ってきているのは10歳~11歳の子どもたちが中心だそうです。みんな元気いっぱい!
アントニーさんによると、現在、近隣諸国から多くの人々がポーランドに入ってきており、松原柔道塾ではウクライナ、ジョージア、ベラルーシ、ロシアの子どもたちを受け入れています。アントニーさんの目には「彼らはポーランド人より真剣に柔道の練習に励んでいる」と映るそうです。
ウクライナ、ロシア、ポーランド人が一つのチームに
松原柔道塾には、10歳~15歳の子どもたち約70名が通ってきており、先週末には初心者を集めた大会に参加しました。参加した5名のうち3名はウクライナ難民で、1名がロシア、1名がポーランド人でした。
「この子どもたちは、ウクライナとロシアの子どもたちです。同じ時間、同じ畳で練習し、彼らは友達同士です。ウクライナの子どもの父親は軍隊に入っているのでウクライナにいます。
ベラルーシの子もジョージアの子も同じようにみんな友だちです。ロシアの家族もベラルーシの家族も、戦争に反対しポーランドに来ました」
とアントニーさんは言います。
アントニーさんは国籍に関係なく、「いつも道場に来る」子どもたちで柔道衣を必要としている子どもたちに今回の柔道衣を渡しています。
「子どもたちがスポーツをすることで、規律を学び自制心を身に着けられると信じています。柔道場に来ている子どもたちにも私が教えたいことが伝わっていくと思っています。」
グタニスクでは夏にジュニアの国際キャンプが開催される予定です。
今回お送りした柔道衣が、ポーランド、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアの子どもたちの皆さんに活用され、柔道を通した友情がより育まれていきますように。応援しています!