ネパール🇳🇵より【タシデレック⭐︎エベレスト柔道 No.5】

ネパール・エベレストで柔道指導を開始した山田美咲さんより活動報告No.5が入りましたので、ご紹介いたします。
JUDOsでは、山田美咲さんの活動を応援していきます。

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最近のクムジュン柔道の様子と課題

  雨季が本格的に始まり毎日雨や霧の中、エベレスト柔道クラブの子どもたちは日々柔道の稽古を頑張っています。

 まずはシニア組(11歳~16歳)について、シニア組の数人はほとんど前回り受身ができるようになってきました。大半の子どもたちは、未だ修正が必要な状況です。私自身、大がつくほど不器用で、10歳から柔道を始めたものの、左の前回り受身ができるようになったのは高校生の頃。また、正しい受身を習得したのは、恥ずかしいことに、JICA海外協力隊の派遣前に参加した技術補完研修でした。私自身の経験から、上達するには時間がかかることを十分に理解しているので、子どもたちに対しても時間をかけて指導するよう心掛けています。

 ある日の稽古で、5人1組になって30分間お互いに前回り受身を教え合う、という機会を設けました。

この30分間は、正直意味のあるものになるか不安でした。

「遊んでしまったらどうしよう。」

「何もしない子が出てしまったらどうしよう。」

こんな私の考えとは裏腹に、これまでにないほどの良い時間になりました。

子どもたちは、それぞれの受身を客観的に見て指摘しあうグループや、普段はあまり話すことがない子が中心となって練習しているグループ、日頃私が口癖のように注意していることが子どもたちの口から聞こえてきたりなど…


シニア組(11歳~16歳)の受身の練習風景、お互いに真剣に教え合っていますね!

私が思ってるよりも、子どもたちはきちんと理解し、向上心を持って稽古に励んでいるんだなと感じられました。器用な子も、不器用な子も、お互いに協力しあって上達していく姿が見られて嬉しかったです。


元気いっぱいのジュニア組の子どもたち、良い笑顔ですね!

 また、ジュニア組(6歳~11歳)の子どもたちは、毎回エネルギー全開で稽古に励んでいます。元気が有り余って近くの子にちょっかいをかけ、喧嘩になって叱られるということは日常茶飯事です。

「チャクチャケ ナーガルヌス!(いたずらしないで!)」

と、ジュニア組の日は毎回数十回は叫んでいます。しかし、元気があるのはいいこと。おかげで、私も元気をもらえます。稽古内容は、シニア組と比べて進めるのに時間はかかりますし、指導計画通りにいかないことも多々ありますが、臨機応変に指導計画を変えながら指導を行なっています。


山田先生が「頼れる助っ人」というシニア組の子どもたち

 また、シニア組から数人お手伝いに来てくれるようになりました。上手くできていない子がいれば付きっきりで教えてくれたり、カタコトなネパール語の私に変わって、わかりやすい言葉で言い直してくれたり、非常にありがたい存在です。

 なにより嬉しいのは、その助っ人たちが自主的に来てくれているということ。道場の外では、同年代の子たちがバレーボールやサッカーをして遊んでいるのに関わらず、毎日柔道に来てくれています。

 今後の課題としては、ジュニア・シニアの両方とも、一人での動きから相手との動きに強度をあげ、正しく安全に投げられるための技能を身につけること、投げられることに慣れることが課題だと考えます。

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山田先生は、エベレスト柔道クラブでの活動をInstagramでも随時更新しています。
エベレスト柔道の元気いっぱいの子どもたち、エベレストの綺麗な景色も見ることができます。

是非ご覧ください ⇒ Everest Judo Club Adventure🏔🇳🇵🌏