マダガスカルより ~柔道は屋外でも楽しい!~

アフリカ南東部沖に浮かぶ島国・マダガスカルで、青年海外協力隊として活動している岩堀睦宗さんより、JUDOsが寄贈した柔道衣が地方の道場で活用されているという報告をいただきました。

マダガスカルの海沿いの町、トゥリアラに出張し指導した岩堀さんが、こちらの地域の皆さんにも柔道衣を届けてくださいました。

トゥリアラは、IJFの副会長ランドリアナソロ(RANDRIANASOLO-NIAIKO Siteny)氏の出身地だそうです。

柔道が非常に盛んで大会時には2000人もの観客が集まります。しかしながら柔道用品がかなり不足しているのが現状です。

マダガスカルの平均月収は日本円で一万円程度、柔道衣や畳は高価で手に入れることができません。古くても傷んでいてもあれば良い方だそうですが、代用品を使っているところがほとんどだそうです。また、屋外に畳を敷いて稽古しているところも多いということです。

「コンクリートの上に直接敷かれた畳に投げられたときの感触は忘れられません」と岩堀さんは言います。

 
傷んでいても大切に使われている柔道畳


柔道衣に見えるものは実は空手着。屋外に敷いているため畳が汚れないようにブルーシートをかけています


JUDOsが寄贈したリサイクル柔道衣を着た子供たちと岩堀さん(左端)

マダガスカルで柔道をはじめるきっかけは、日本のアニメを見て日本文化に憧れて、という人が多いそうです。そのため、「派手な投げ技を見せて」という言う人も少なくないとか。アニメを入口に日本に興味を持ち、日本について学ぶ人はとても多く、日本語学習者数は、アフリカの中でケニアに次いで第2位というデータもあるそうです。( 国際交流基金「海外の日本語教育の現状 2018年度日本語教育機関調査」より)

また、マダガスカル柔道連盟主催の大会には、日本大使館の方々が招待されることも多く、大会の後には、大使館の方々が折り紙や習字などの体験教室を開催するなどしており、それも大変好評とのこと。

マダガスカルの人々は時間の感覚が日本とは異なり、ルーズなところがあるそうですが、柔道をしている人は集合時間はしっかり守る人が多いそうです。また、礼儀に厳しい人も多い印象があるということです。

「マダガスカルという日本から遠い国で、柔道を通じた教育が行われているのは素晴らしいことだと思います」と語った岩堀さんのマダガスカルでの活動はまだまだ続きます!