ドイツ南西部のヴィースバーデンに避難しているウクライナのザポリージャ柔道クラブの皆さんに柔道衣が届きました。
今年2月28日、ロシアの侵攻が始まってすぐ、ヨーロッパ最大のザポリージャ原子力発電所が攻撃を受けたことから、ウクライナ柔道連盟はザポリージャ柔道クラブの子どもたちを避難させることを決定したそうです。
ウクライナ柔道連盟は、以前から交流のあったドイツの柔道クラブ「ヴィースバーデン1922e.v」に連絡を取り、子どもたちの避難を実現させました。
スクールバスで19日間移動し、ヴィースバーデンまで避難した子どもたちは、現在もヴィースバーデン柔道クラブで柔道を続けています。毎日、2〜4時間の柔道の練習をかかさず行っているそうです。
IJFにも取り上げられたザポリージャ柔道クラブの避難の様子(英語)
今回、柔道衣を届けることになったのは、ザポリージャ柔道クラブのコーチ、キリル・フェルティンスキー(Kyryll Vertynskyi)さんより、SNSを通して本法人にメッセージが送られてきたことがきっかけです。6月のことです。メッセージの内容は次のようなものでした。
「私たちは3月にドイツに避難してきました。避難している12歳~20歳の子どもたち30名あまりは、親と離れて避難生活をしています。困難なことはありますが、柔道が大きな助けになっています。
生活面ではドイツ政府からの支援があるため問題はないのですが、柔道の試合に出るための柔道衣がないため支援いただけたら嬉しいです」
↑東海大学国際貢献係によってドイツ行の柔道衣が梱包されました
↑左側がドイツに発送された柔道衣、右側はポーランドに発送された柔道衣、どちらもウクライナ避難民に向けたものでした
そこですぐにコーチと連絡を取り、人数やサイズを確認。
(株)デフィール様よりご寄付いただいた柔道衣を7月にドイツに向けて発送しました。
その柔道衣が10月、ドイツのヴィースバーデンに届いたということです。
↑到着したときの様子
↑練習頑張ってくださいね!
キリルコーチからは、子どもたちに柔道衣を手渡したという報告とともに、みなさんがとても喜んでいるということ、そして「Thank you for your solidarity」という感謝のメッセージをいただきました。
また、ザポリージャ柔道クラブのもう一人のコーチ、スタニスコフ・ボンダレンコ(Stanislav Bondarenko)さんは、東海大学柔道部OBで同大学付属仰星高校の奥村達郎教諭と親交があり、奥村教諭を通じて、感謝のメッセージもくださいました。
↑井上理事長から応援のメッセージも送りました
子どもたちからは感謝の気持ちを込めて、「練習風景を録画して送りたい!」との声が上がっているそうです。
みなさんの一所懸命練習している姿が見られる日を楽しみに待っています!