ラオス🇱🇦より【サバイディー柔道物語!No.1】

JUDOsでは、海外で柔道指導者として活躍されている方々の声をお届けする「海外からの柔道指導だより」を掲載しています。

東南アジアのインドシナ半島に位置するラオス人民民主共和国🇱🇦でJICA青年海外協力隊として活動をしている菊地友輝さんが、海外での柔道指導便りに参加してくださいました!2024年5月よりラオスの首都ビエンチャンで活動を始めています。サバイディー柔道物語、第1回です。


JUDOsのホームページをご覧の皆さん、初めまして!
JICA海外協力隊として東南アジアのラオスという国で柔道のコーチをさせていただいています。菊地友輝(キクチトモキ)と申します。

2023年度4次隊として2024年5月に現地に赴任しました。

現在はラオス柔道連盟に所属し、ラオスの首都ビエンチャンをメインに活動しながらナショナルチーム並びに初心者クラス、成人対象に護身術を指導させていただいています。また、近隣の小中高生への学校巡回指導も実施しています。

この度、ご縁を通じてJUDOs様でブログを執筆させていただくことになりました。東南アジア地域特有の文化や、任地で得た経験、感じたこと、学んだことを皆さんに共有したいと思います。緩く、日記感覚で書きたいと思いますので多々至らない点があると思いますが、興味を持っていただけたらと思います。(笑)

では、最初に自己紹介含めJICA海外協力隊の受験の経緯について少しお話させていただきます。

私は、仙台大学体育学部体育学科卒業後に1年間就職浪人をして自衛隊に入隊しました。高校も体育科卒業で柔道も小学4年生から始め勉強は二の次と遊ぶことに専念していたため、いわゆる脳筋という体育系でした。(現在も変わっていませんが笑)JICA海外協力隊を受けるきっかけは大学の先輩(元青年海外協力隊柔道隊員)でした。学生の頃から、海外に興味があって「行きたいなあ」という気持ちだけはありましたが、まだまだ競技者として柔道を続けていきたいという気持ちが強かったため、自衛隊に入隊し柔道を続けていました。ある試合を最後に指導者としてやっていきたいと思っていたとき、先輩の話が脳裏に飛び込んで来て真夜中すぐに、先輩に話をさせていただき受験しようと覚悟を決めた瞬間でした。その後、JICA海外協力隊に受験をした束の間、試験途中でパンデミックにより試験自体が取り消しとなりました。試験等の兼ね合いで、自衛隊は退職していたためにそれから3年間は公立中学、高校の講師として勤務しておりました。その間、再度JICA海外協力隊に応募し1度落選しましたが、パンデミックから3回目の試験で合格することができました。教育に携わる立場として、学校教育現場の環境を始め、柔道部の顧問としての勤務経験、多くの実践経験を積めたこと、今の活動にとても活かされていると実感しています。諦めなくて本当に良かったなと思います。(笑)

ラオスの紹介

さて、皆さんはラオスという国をご存知でしょうか?初めて聞いたという方が多いでしょうか?私は「派遣国ラオス」と言われたときは分かりませんでした(笑)最近では、日本のテレビ番組でも取り上げられることも増えて名前だけは聞いたことがあるという方もいるかも知れません。ラオスは東南アジアにありタイとベトナムの間に位置し、面積は日本の本州と同じ位の大きさですが、人口は千葉県と同程度であり、とても人口密度が低い国なんです。公用語はラオ語になります。実はとても言葉が可愛いんです。「ラオ語 可愛い」と検索するとすぐに出てくるので調べてみてください。この国に訪れた方の中には「昭和初期の日本を思い出し、どこか懐かしい気分になる」と評される方が多いそうです。

ラオスは発開発途上国に位置づけられているものの、生活しているひとたちの表情はいつも笑顔にあふれており家族を大切にしている様子が見られます。また、金銭や物に依存しない豊かさに、ときには憧れを抱くこともあります。流れる時間をゆったりと感じるのは、それはラオス人の国民性なのでしょうか、一年中温かい気候のせいでしょうか、あるいは可愛らしいラオス語のせいでしょうか、人によって見つける答えは様々です。


ラオスのお寺で毎年恒例行事の「カオパンサー」に参加した時の様子

現地柔道の紹介

ラオス柔道の歴史は過去にオリンピックに出場したという輝かしい経歴があります。また、東南アジアスポーツ大会SEAGAMESという東南アジア地域のオリンピックが開催されます。来年度は隣国タイで開催される予定です。活動場所となるラオス日本武道センターは2009年に日本の支援で建設された施設で、柔道の他にも合気道、空手、剣道、テコンドーなどのスポーツが行われています。2022年度の東南アジアスポーツ大会SEAGAMESでは男子個人60㎏級2位、形の部(固の形、護身術)3位の成績を残しています。日本との繋がりもあり、過去に何人かの現地指導者が柔道研修や講道館を訪れた経験があり、「日本柔道」に対する意識が強く、現地でも日本柔道を普及している印象です。礼儀や規律を重んじ、道場に入れば挨拶を必ず一人一人の先生に対して礼をしてから練習に入るといったことが当たり前に行われています。


現地の少年柔道生徒達との写真

終わりに・・・

今回JICAとしてはシニアや短期も含め私で12代目となる派遣で、日本人指導者の方々が残してきた成果を引き継ぐことと、更なる競技力向上と柔道の普及に努めるという要請の下で活動させていただいています。また、ラオス柔道会の方々、並びにJUDOs様から柔道衣や数々の支援をしていただき、私自身も現地で活動する一人としてラオス柔道の発展に寄与していただいた方々に大変感謝しています。日記を通じて様々な国や地域の人たちとの交流ができればなと思います。

それではພົບກັນໃໝ່! (ポップカンマイ、また会いましょう!)


JUDOsでは海外で柔道指導をしている方々の活動記を紹介しています。興味のある方は事務局までご連絡ください。