ボツワナ🇧🇼より【柔道でつなぐ世界!No.8】

JUDOsでは、海外で柔道指導者として活躍されている方々の声をお届けする「海外からの柔道指導だより」を掲載しています。

アフリカ南部のボツワナで青年海外協力隊として現地NGO(Steppin Stones)に配属され活動している大島繁之さんからの活動報告です。大島さんは、2025年1月23日に2年間の任期を終えられるそうです。長い間、ボツワナでの活動お疲れ様でした!


青年海外協力隊inボツワナ🇧🇼
柔道でつなぐ世界! No.8

ご覧いただきありがとうございます。こちらの写真は2024年12月、配属先NGO生徒たちと一緒に撮影した一枚です。私の青年海外協力隊としての任期は年明けの2025年1月23日までとなっておりますが、年末年始のスケジュールを考慮するとこの日が柔道隊員として授業をする最後の日となりました。NGOで生活支援を受けている私の生徒たちは困難を抱える日々の中、それでもできる限り柔道授業に参加してくれました。今回は前回の活動報告から最後の授業までの出来事についてご紹介したいと思います。

配属先以外での出前授業

ボツワナでは私を含め現在、30人程度の協力隊員が様々な職種で活動しています。その中で小学校にて活動している隊員から柔道の出前授業をしてほしいという依頼がありましたのでその小学校に伺ってきました。日本の教育では考えられないことかもしれませんが、ボツワナの体育の授業は、運動は行わずに教室で座学をするのみとなります。スポーツ隊員として運動する楽しさを伝えたいという気持ちから他のスポーツ隊員と協力して今回、スポーツイベントをこの小学校で開催することになりました。


他の協力隊員が配属されている小学校にて行ったスポーツイベント。2時間程度と短い時間でしたが生徒400人全員がリレーなどのスポーツを順番に楽しみました。

スポーツイベントの後半では高学年の生徒を対象に柔道の紹介を行いました。畳やマットがないので代わりに柔道の試合の動画を見せると共に実際に立礼や座礼を学んでもらいました。

ナミビア大会に向けた強化練習

来年の2025年5月に隣の国であるナミビアにてジュニア選手対象の国際柔道大会が開催される予定です。ボツワナ代表選手を選考するため、12月に強化練習が数回実施されました。嬉しいことに私の配属先である生徒2名も候補選手として選ばれたため、首都であるハボローネまで引率することとなりました。年明けにも強化練習は実施される予定で、3月に最終選考を行うそうです。その頃には私は残念ながら帰国することとなっていますが、私の生徒含め選手たちがこの機会を通じて更に成長してくれることを願います。


首都ハボローネで実施された強化練習の写真。午前中は陸上トレーニングやウエイトトレーニングを行い、午後はボツワナ柔道連盟本部の通常練習に参加してきました。

2年間を振り返って

あっという間に終わった2年間の活動でしたが、ボツワナでの様々な出会いや経験は私にとって大きな財産です。言語や文化の違いがあっても柔道の価値はボツワナ人にも伝わり、生徒達の柔道を学びたい、柔道を楽しむという気持ちは日本と共通していることもわかりました。私の力不足なところは多々あったかと思いますが青年海外協力隊としてのこの活動が生徒達、そしてボツワナ柔道に少しでも貢献できていたなら大変幸いに思います。

これからボツワナのみなさんと生活する場所は異なることとなりますが、それぞれの目標に向けて自他共栄の精神でお互い成長し続けていくことができたら嬉しく思います。そしてこれからも柔道がこの世界をつなぎ我々は柔道ファミリーとして共に生きているのだということを忘れることなく私自身、また新たな生活を始めていきたいと思っております。

私の協力隊活動を担当してくれた配属先同僚との写真(2023年7月頃)。最初から最後まで私の活動を支援してくださいました。引き続き柔道がボツワナに貢献していくことを願います。

ご覧いただき、ありがとうございました。ボツワナでの日常生活をInstagram(@jica_shige)でも配信しておりますので良かったらそちらもご覧ください。


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