ボツワナ🇧🇼より【柔道でつなぐ世界!No.1】

JUDOsでは、海外で柔道指導者として活躍されている方々の声をお届けする「海外からの柔道指導だより」を掲載しています。

アフリカ南部のボツワナで青年海外協力隊として活動をしている大島繁之さんからの活動報告です!


柔道でつなぐ世界! No.1
青年海外協力隊 in ボツワナ🇧🇼

初めまして。ボツワナ共和国(以下、ボツワナ)にて柔道指導を開始致しました大島繁之39歳、埼玉県出身です。今回は私の自己紹介と活動場所である所属先のご紹介をさせていただきます。

40歳を目前に青年海外協力隊という挑戦

私は青年海外協力隊2022年度3次隊としてこのボツワナに今年の2023年1月に到着し、2年間活動予定となっています。

私は主に中学、高校生時代に部活動として柔道を行っていました。公式戦に出場する選手として活動したのはその6年間だけであり、高校卒業後は10年ほど柔道から離れていました。30歳を迎えた頃、また柔道をやりたいという気持ちになり地元の柔道教室で小中学生を対象とした柔道教室で柔道を再開することと致しました。また私は以前より、「長い人生の中で一度は海外で長期滞在をしてみたい!」という漠然とした考えを持っていました。そのような気持ちが、柔道経験を生かして国際貢献活動を行いたいという思いへと変化し、このボツワナへ来ることになったというのが青年海外協力隊参加までの経緯です。

正直私は、選手時代に大した柔道の成績を残したわけではなく、また強豪校にて柔道一筋で練習を続けてきた若い柔道選手でもなく、普通に地元で地域の子供たちと柔道を楽しんできた人間です。そんな私がアフリカ大陸のボツワナに来て、柔道指導に奮闘しているということをまずお伝えしておきたいと思います。


私の配属先は今回、初めて青年海外協力隊の受け入れを行っていただきました。英語や現地語が不慣れな私ですが、温かく迎えていただきました。

私の活動場所となるNGO施設

私はボツワナの首都ハボローネからバスで1.5時間程度の距離にあるモチュディ市というところに住んでいます。私の活動場所は自宅から徒歩で20分程度のところにあるステッピングストーンズインターナショナルというNGO施設です。アメリカ人の方が代表を務める施設で、地域に住む12歳から20歳くらいまでの男女の子供たちに各種支援を行っています。私はこの施設にて学校のように授業の一環として柔道を指導しています。

子供たちのグループは大きく分けて2グループあります。一つのグループは普段、学校に通いつつ午後の時間だけこのNGO施設を利用するという子供たちと、もう一つは学校を辞めてしまった等の諸事情で学校の代わりに授業を受ける子供たちです。


NGO施設内の風景を撮影。ここは公立学校ではなく、日本でいうとフリースクールやプライベートスクールというような位置づけで子供たちに色々な授業を提供しています。

現地の指導者と共に柔道指導を開始

私が青年海外協力隊の応募をした2年前の情報では、NGO施設には柔道の指導者が不在ということでした。私はここで新規の隊員として0から柔道指導をスタートするつもりで入国したのですが、現地にて改めて情報を確認すると約1年前からボツワナ柔道連盟の本部から柔道指導者が派遣されていることがわかりました。

先に柔道指導を行っている指導者はまだ20歳で若手の選手ではありますが、私が配属される前から熱心に指導を続けてくれています。今回、私はシニアアドバイザーというような立場で彼と一緒に柔道指導を行うこととなりました。また私が配属後、ボランティアとして更にもう一人柔道経験者である若い女性指導者も加わり、私含めて合計で3人が柔道指導を担当しています。

柔道の授業に参加している施設の生徒は合計で50人くらいです。施設を利用するグループなどの関係で、一度の授業には20人程度の生徒が参加している状況です。練習環境としては人数に対して練習場所が狭かったり、柔道衣が不足したり、サイズが合わなかったりと日本ではあまり経験することのない困難に日々直面していますが、練習方法を工夫したり、柔道衣をうまくシェアしたりと様々な創意工夫を用いてこれからもこのボツワナで柔道指導を進めていきたいと思っています。

 ボツワナでの日常生活をInstagram(@jica_shige)でも配信しておりますので良かったらそちらもご覧ください。


NGO施設で指導している指導者3人で撮影。彼らは以前、首都ハボローネにあるボツワナ柔道連盟本部で青年海外協力隊員(井坪圭佑隊員など)に柔道指導を受けていたことがあるそうです。


NGO施設内で実施している柔道の授業風景を撮影。柔道用の畳がないため、運動用のマットを授業がある時にだけ敷いて練習します。


JUDOsでは現在、JICA「世界の笑顔のために」プログラムのご協力の下、柔道衣をお送りしています。畳もどうにかしてお送りしたいです。

JUDOsでは海外で柔道指導をしている方々の活動記を紹介しています。興味のある方は事務局までご連絡ください。