2023年4月、スペイン出身のツノダ・ロスタント・アイ(Ai Tsunoda Roustant / 愛角田ロスタント)さんが、東海大体育学部武道学科に入学しました。本法人では、アイちゃんの愛称で親しまれるツノダ選手の生活全般のサポートを担当しております。
ツノダ・アイさんからのメッセージを紹介します!
東海大に来たのは、日本で柔道を学びたいというのが一番の理由です。
大学生活はとっても面白いです。本当はもう少し日本語がわかるようになってから入ったほうがよかったのかもしれないけれど、まぁ、とりあえずなんとかなっています。
東海大学は柔道をしている人にとってはとても有名ですし、いろんな学生がいます。男子の練習にも週2回にも参加していますし、女子も男子も本当に良いチームです。
スペインと東海大の練習で一番違うのは時間です。スペインでは1回の練習はだいたい2時間くらい、東海大は2時間半〜40分くらい。スペインは人がたくさんいないので集中して練習します。でも、違うからといってどっちが良いとかいうことではないです。それに違うということについてはふだんあまり考えません。目の前で起きていることをそのまま受け止めます。
自分に負けない
柔道の目標は、このメダルが欲しいです、こんな試合が勝ちたい、というのではないです。私の目標は、柔道でもひとりの人間としてもどこまで成長できるか、挑戦していきたい、ということ。もちろん試合に出るときは金メダルを目指すのだけど、そのために練習をするわけじゃありません。
それに試合の世界はとても厳しいです。頑張ったからといって結果が出るわけじゃない。東海大に来てもそれは思いました。みんな、すごく頑張ってる。だけど、みんな勝てるわけじゃない。それはもしかすると遺伝とか才能とかも影響しているのかもしれないとも思います。自分は弱いから全然わからないけど、そう思うことがあります。
私が大切にしていることは、自分の弱さに負けないこと。勝つのは無理。でも負けない。これはできる。例えば今は、左右の組み手ができるようになりたいけれど、試合になると左でばかり組んで右で組めない。自分に負けてるな、と思います。
柔道は私の人生。柔道をしなかったら、私は“アイちゃん”じゃない。そう思っています。学ぶということに終わりはないから、柔道でもずっと学び続けていきます。
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ツノダ・ロスタント・アイ
2002年4月19日生まれ。スペイン・レリダ市出身。3歳のとき両親が運営するレリダ道場(DOJO LLEIDA)で柔道を始める。身長163cm。女子70kg級。2023年2月のグランドスラム・パリで優勝するなど今、世界的に勢いのある選手のひとり。得意技は背負い投げ。好きな料理は父の作るごはんで「納豆が大好き」。家族/父:ツノダ・ゴウ、母:ツノダ・セリーヌ、弟:ツノダ・ユウ