2024年12月20日~2025年1月4日の期間、中国・山東省および安徽省柔道協会からの依頼で、東海大学男子柔道部の木原慧登さんを山東省済南市に、服部天功さんを安徽省⻩⼭市に派遣しました。
「省の代表選手の練習相手と指導ができる選手を派遣してもらいたい」という依頼を受けたのは12月上旬。出発まで約10日間という短い期間でしたが、東海大柔道部の上水研一朗監督(本法人理事)を通じて希望者を募ったところ、数名が手を挙げてくださり、無事派遣が実現しました。前日までフライトが確定しないなど、大変なスケジュールではありましたが、2名は無事に2週間の任務を終え、帰国しました。
▼木原慧登(体育学部武道学科1年)
12/20-1/4の間で中国の山東省済南市で山東省柔道チームで練習をさせていただきました。自分自身海外に行く事はよくあるのですが、1人で現地まで行き、慣れない言葉だったり、向こうの食文化や生活に最初は苦労もしながら1日を過ごしていました。
柔道の練習メニューは日本と変わらない内容でした。スタイルは、日本の選手とは少し異なっていたたま、少し苦戦もしましたが組むたびに慣れていきました。
選手からはたくさん質問を受け、自分自身、柔道について深く考えることのできた、いい2週間になったと思います。
そして、何より中国の選手は柔道が好きで強くなりたい一心で毎日鍛錬を積んでいるということも練習やトレーニングを見ていて感じました。
今回このような機会を与えてもらい、現地では中国の方に何から何まで全てお世話になり、充実した2週間を過ごさせてもらったと思っています。これから自分が柔道をやっていく上でこの経験を活かしていきたいです。
そして、また中国で皆さんと柔道ができる日を楽しみにしています。
2週間練習を共にした山東省チームと記念撮影(3列目中央の白い柔道衣が木原さん)
▼服部天功(体育学部武道学科1年)
中国では日本とかなり異なる環境に驚きました。街並みや文化の違いだけでなく、柔道のやり方にも大きな違いがありました。私は柔道を通じて多くの中国人と交流する機会を得ましたが、彼らの柔道に対する熱心さには本当に感心しました。
安徽省のトレーニング施設
中国で柔道を教えるのは初めての経験で、最初は緊張しました。しかし、多くの子どもたちや若者が積極的に質問をしてきてくれて、その姿勢がとても印象的でした。彼らは非常に勉強熱心で、自分自身の技術や理解を深めるために努力を惜しまない様子が伝わってきました。一人ひとりが私のところに来て、細かい技や動きについて聞いてくれるので、私自身も教える側としての責任を改めて感じると同時に、やりがいを感じました。
また、中国の人々のおもてなしには本当に驚かされました。滞在中、毎日がとても快適で、温かく迎え入れてくれるその姿勢に感動しました。食事や宿泊先の手配も行き届いていて、私が何か困ったことがあればすぐに助けてくれる人がいて、本当に親切でフレンドリーな方々ばかりでした。
日本の中華料理とは味が違いましたが、とても美味しかったそうです
滞在中、黄山という世界遺産にも連れて行ってもらいました。黄山はその美しさで知られていますが、実際に訪れるとその景色は言葉では言い表せないほど素晴らしかったです。霧がかった山々や切り立つ崖、そして自然の雄大さは日本ではなかなか味わえないものでした。これまでに見たことのない風景に心を打たれ、中国の自然の素晴らしさを深く実感しました。
安徽省の選手たちと世界遺産の黄山へ
さらに、中国の人々の優しさとフレンドリーさには感動しました。言葉の壁があったものの、身振り手振りや表情で気持ちを伝えることができ、次第に深い絆を築くことができました。柔道を通じてお互いを理解し合い、文化や言語の違いを越えて交流できたことは、私にとって大きな財産となりました。
この経験を通じて、私は柔道が単なるスポーツの枠を越え、人と人とをつなげる素晴らしいツールであることを改めて実感しました。そして、異なる国や文化の中で交流することの大切さを学びました。中国での経験は、私の柔道人生だけでなく、人生そのものを豊かにする貴重な時間となりました。