UAE柔道連盟ジュニア・カデットコーチとして活動をしている芦田弘毅氏より活動報告が入りました。JUDOsでは、芦田弘毅氏の活動を支援していきます!
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2023年8月20日
シュクラン日記 ~No.19~
活動報告
フランスコフォン大会2023
7月30日~8月5日の1週間、コンゴ民主共和国の首都、キンシャサで行われたフランスコフォン大会2023に参加しました。本大会は主にフランス語が母語あるいは公用語となっている国々が参加する大会で、柔道のみならず陸上や卓球等、様々な競技が行われていました。
コンゴ民主共和国(以下コンゴに省略)といえば、アフリカの中央に位置する国で、アフリカ大陸の中で2番目に国土が広く、自然豊かな国です。その一方世界最貧国の1つであり、治安も決して良いとは言えません。衛生面の不安や、感染症のリスクも高い一方、医療水準は低いので、本大会に参加すると決まったときは、本当に出場するのか再三連盟に確認しました。私個人的には、なかなか旅行で行ける国では無いので、コンゴ渡航はむしろラッキーくらいに考えていましたが、選手たちがコンゴに1週間も滞在できるのかという心配がありました。案の定、出発前から「なんでコンゴに行かなきゃならないのだ」と不満垂れ流しの選手達でしたが、柔道連盟のマネージャーと私で選手をなだめつつ、黄熱のワクチン、マラリアの薬も服用しながら、しっかりと予防した上でコンゴに向かいました。
中央3名が出場
コンゴに着くと、テレビで見るようなアフリカの景色が広がっていました。治安の悪さは感じましたが、フランスコフォン大会自体が大規模な大会だけあって、移動の際は武装した警察官や軍隊の護衛があり、選手村においても多くの警察官や医療班、消防が24時間体制で治安維持・安全管理に努めてくれていました。またコンゴ滞在中は温かいシャワーを浴びることはないだろうと思っていましたが、毎日温かいシャワーを浴びることも出来ました。食事においても、衛生面が適切に配慮されており、一度もお腹を壊さず済みました。色々覚悟を持ってコンゴを訪れただけに逆に拍子抜けするくらい、安心安全な大会運営でした。
コンゴの街並み
移動の際の護衛の警察官
さて肝心の試合結果に関して、UAEからは3選手が出場しましたが、全員が初戦敗退という結果に終わりました。特にシニアのカテゴリーは本大会に限らず、勝てない状況が続いておりコーチとして歯痒さを感じています。また試合を通して、技術面のみならず、体力面、試合への向き合い方においても、改善すべきことが山積みだと改めて感じました。先ずは根本的な練習量を増やし、ナショナルチームとしての活動を通して、選手1人1人に、UAE代表なのだという自覚を持ってもらうことが重要だと感じています。予算の関係もあるのか、ナショナルチームの活動を増やすことにUAE柔道連盟は消極的ですが、引き続き現状打破に向けて協議を重ねていければと思います。
大会様子
試合会場で柔道着の畳み方を習得
アブダビ皇太子との接見
7月25日にスペシャルオリンピックスUAEのベルリン世界大会での成功を記念し、アブダビ皇太子であるHH Sheikh Khalid bin Mohamed bin Zayed Al Nahyan への表敬訪問が執り行われました。この表敬訪問に関しては唐突に伝えられたので非常に驚きましたが、当然、簡単にお会いできる方ではないので、凄く光栄に感じました。
アブダビ皇太子との接見においては、選手、コーチをはじめ大会関係者1人1人が皇太子と握手をすることができました。私自身も皇太子と握手をさせて頂きました。人数も多いので基本的には皇太子と会話はせず、握手のみでしたが、スペシャルオリンピックスUAEのチームリーダーである、HE Talal Al Hashemiが私の事を皇太子に説明してくれたこともあり、簡単にではありますが自己紹介することが出来ました。
全体写真
握手の様子
中央男性:HH Sheikh Khalid bin Mohamed bin Zayed Al Nahyan,
(アブダビ皇太子 Crown prince of Abu Dhabi)
左女性:HE Shamma Suhail Al Mazuri
(Minister of State for Youth Affairs, Chairwoman of SOUAE)
残念ながら皇太子に柔道をアピールするほどまでには至りませんでしたが、お会いする機会を得られたことは凄く良い経験になりましたし、私自身の人生においても大きな思い出となりました!
スペシャルオリンピックスUAEに携われて良かったと改めて感じた出来事でした!
芦田 弘毅
JUDOsでは海外で柔道指導をしている方々の活動記を紹介しています。興味のある方は事務局までご連絡ください。