ブラジル人柔道指導者ラファエル・ルイス(Raphael Luiz Moura dos Santos Silva)さんの受け入れを支援しました(2022年12月10日~2023年1月10日)。
ラファエルさんはブラジル柔道連盟からの依頼で、日本の柔道指導法を学ぶため来日しました。同国のファヴェーラ地区(貧困の地域)出身で、ファヴェーラの子どもたちに柔道を伝え、スポーツで子どもたちの世界を広げようという想いをもって日本に来られたそうです。
日本滞在中の全体受け入れのコーディーネーターは、以前から本法人にご協力いただいている柔道家の佐々木千鶴さんが行い、JUDOsはVISA申請手続き等や東海大学での見学の調整などを行いました。
写真左から佐々木千鶴さん、ラファエルさん、ラファエルさんと共に来日したアメリカ人柔道指導者ニコラス・ホートンさん)、本法人事務局・小澤
全日程を終えて帰国したラファエルさんから、日本滞在の感謝のメッセージが届きました。ご紹介します。
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まず最初に、この特別な体験に参加するための信頼と機会を与えてくださったことに感謝します。
私は、出来る限りたくさんの知識と経験を得ることを目的にブラジルから来日しました。目標を達成できたと確信しています。日本や世界の柔道界にとって有名な場所や重要な場所を訪れることができたことは、誇りに思います。
訪れた全ての場所で、柔道の特徴や教え方を拝見しました。私たちのスポーツにとって重要な価値観と基盤を示してくれたのです。
私たちが訪問した場所のオーナー全員が、私たちをとてもよく迎えてくれました。すでにまたお会いしたい気持ちです。
朝飛道場と桐蔭学園高等学校の生徒たちの質の高さは、技術的な面だけでなく、一つのチームとして見ることができたのは本当によかったと思っています。東海大学の稽古は素晴らしく、世界中の多くの人がこのような機会を持ちたいと思うでしょう。
私は胸がいっぱいになりブラジルに帰国しました。柔道の世界は単なる戦いではないこと、スポーツと善良な道を歩む人々には常に扉が開かれていることを見たように思います。
私はソーシャル・プロジェクト(経済的に困窮する子どものための教育・福祉に係るプロジェクトの実施)出身ですが、今こうして地球の裏側で自分自身を鍛え、より多くの知識と経験を得て帰国することができました。生徒だけでなく、一緒に働いている先生たちにも日本での経験を伝えたいと考えています。
今、私の国が最も必要としているのは、機会と教育です。その本質を見逃すわけにはいきません。日本の優れた面は、支えあったり、助け合う方法を知っていること、仲間の世話をすること、常にベストの状態でいることだと感じました。
このような価値観を地域社会や他の場所で実践することで、家族、近隣、州、さらには国をも変えることができると信じています。ブラジルでこの活動を実践しているのは、私たちや何百人もの教師だけで、決して多くはありませんが、私たちは自分たちの役割を果たさなければなりません。私たちはブラジル国民として貢献しなければならないのです。
リサイクル柔道衣の寄付をありがとうございました。私たちのことを気にかけてくださり、本当にありがとうございます。ブラジルに持ち帰り、大切に使わせていただきます。
また、長い間、私たちに付き合ってくれた佐々木千鶴さん、ありがとうございました。
また皆さんにお会いしたいです。ブラジルに来られる際にはいつでも歓迎します。もし何か助けが必要でしたら、私に声をかけていただければと思います。
本当に、ありがとうございました。
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ラファエルさんは、帰国時にリサイクル柔道衣を手荷物で運搬して下さいました。
柔道衣がブラジルの子どもたちに届きましたら、別途ご報告させていただきます。