JUDOsでは、海外で柔道指導者として活躍されている方々の声をお届けする「海外からの柔道指導だより」を掲載しています。
東南アジアのインドシナ半島に位置するラオス人民民主共和国でJICA青年海外協力隊として活動をしている菊地友輝さんからの報告です。
サバイディー柔道物語!No.4
サバイディー!!(こんにちは、こんばんは)
サバイディー柔道物語第4弾になります!
今回は、先日行われたラオス柔道チャンピオンシップについて話させていただきます。今大会の私は形と幼年部から成人部の試合の審判をさせていただきました。とてもいいカメラでいい感じの写真を撮っていただきました!その報告です。誰得・・?(笑)
ラオス柔道チャンピオンシップ
ラオス柔道チャンピオンシップは、ラオス国の全国大会であり、毎年1回ラオス日本武道センターという場所で競技を行います。ラオス日本武道センターは(第1弾で話が出てきたかと思いますが・・)、元JICA協力隊シニア派遣柔道隊員の方が深く関わりがあり、JICAと日本の政府、NGOの無償協力計画で2009年に建設された建物です。隣にはアヌウォン・スタジアムという競技場もあります。(現在、改築計画中で2026年度12月に完成予定)私個人の考えとしては、競技場の再築だけではなくトレーニング施設も作って欲しいと話していますが・・。「自分がやりたいだけじゃないの?」って思う方もいらっしゃると思いますが、いやいや、色々考えがあって話させていただいています!(笑)ラオスに娯楽が無い分、フィットネスしかり身体を動かすことで精神的な面や健康にも繋がりますし、武道場と並列にしたり連携したりすることで~。
さて、熱くなって話が外れてしまいますので戻します。(笑)
ラオスの全国大会といってもオープン参加であるので、隣国であるタイからも選手が出場しました。2日間に分けて、階級別の個人戦、各道場の団体戦を行います。ラオス対タイの交流大会も。階級については、年齢別も設たり、ラオスの運営側から各道場のエントリーされた選手を選抜し体重比率を確認して階級を決めたりします。ラオスの柔道アカデミークラスでいつも指導しているちびっ子たちが初めて試合を経験する子もいて、審判をしていて大丈夫かなと少し心配をしてしまうときもありました。真剣な眼差し、緊張した表情、物怖じしない態度、試合前に泣いてしまう子、悔しくて拗ねる子、礼をたくさん練習したけど緊張で忘れてしまった子、普段から見ている選手たちだからこそ、これらを指導者として審判として見たときに「あの子こんな表情するんだ」「自分もこうだったんだなー」と、選手たちのありのままの性格や成長に感心しました。また、指導者として今協力隊としてやっていることにワクワクを感じ、自分がやりたいことやしたいことの再認識になりました(笑)
真剣な眼差しで私も負けていられません。(審判している様子)外国の方には、こちらのちょんまげカットが珍しいらしく、「ジャパニーズ侍だ!一緒に写真撮って!」と言われることも。
良い写真なのに肘が伸びきっていない。まだまだです。修行します。(笑)
結果として、選手の大きなケガもなく、2日間に及ぶ大会が無事に終わりました。初めてメダルを獲得した選手の笑顔が忘れられません。正直、日本で運営側についていた頃は、子供たちの笑顔が焼き付いていることなんてあまり思わなかったのに?(笑)日本からラオスという異国の地で生活して、大切なものだったり、考えさせられるものだったりとたくさん感じることが多いからかもしれませんね。
JICAからブース出店!ラオス・ジャパンフェスティバル
ラオス日本武道センターでは大会開催中野外で各スポンサーとしてブースを出店していました。「ラオス・ジャパンフェスティバル」として開催され、約15~20店舗フードからドリンク、各会社の商品等がありました。小休憩できるフードスペースも設けていて試合終了後についても食事の場として朝から晩まで楽しめられます。子供がいるのでお酒は厳禁です(笑)しかし、夜他所で購入して持ってくる人も・・実際そういう人もいますよね。JICA海外協力隊からは、現協力隊の隊員が考え浴衣の着付け体験や隊員の活動先の農産物などの販売をしました。農産物は、特に人気があり初日で殆どが売れ切れてしまうほど大盛況でした。
JICA協力隊の現隊員と中には、コスプレができるブースも!
終わりに
これからも、ラオス柔道会の発展と柔道普及を目指して貢献していきたいと思います。最近は幼稚園と小学校の柔道指導にも携わっていました。柔道ってなにー?と言って道衣を見てパンチやキックを繰り出す子たちなので、柔道指導というよりも最初は体育のような身体を動かすような時間ですが。少しずつ柔道に興味を持っていけたらなと思いながら活動しています。子ども達とワチャワチャしながら頑張ります。
今回も長々とサバイディー柔道物語も見ていただきありがとうございました。次回もお楽しみに。
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